【初心者向け】不動産の相続税はどう決まる?しくみと節税ポイントをわかりやすく解説

query_builder 2025/11/20

「親が持っていた家や土地を相続することになったけれど、相続税はいくらかかるんだろう?」
「不動産の評価ってどうやって決まるの?」

実際に相続が発生すると、こうした疑問や不安を感じる方が非常に多いです。
現金とは違い、不動産は“評価の仕方”によって相続税が大きく変わるため、正しい知識を持っておくことがとても重要です。

この記事では、不動産の相続税のしくみから評価方法、そして節税につながる制度まで、初めての方でも理解しやすいように解説していきます。


■ 1. 不動産に相続税がかかる仕組み

相続税は、亡くなった方が持っていた財産の総額から「基礎控除額」を差し引き、その残りに対して課税されます。

● 基礎控除額


3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

たとえば相続人が3人の場合、
3,000万円+600万円×3=4,800万円 が控除されます。
つまり不動産・預貯金を合計して4,800万円を超える財産があると、相続税の申告が必要になります。


■ 2. 不動産の相続税評価額はこう決まる

不動産は「売ればいくらになるか」ではなく、国が定めるルールに沿って評価額を算出します。ここを誤解している方が多いので、ポイントを整理します。

▼ 土地の評価方法

① 路線価方式

道路ごとに「1㎡あたりの価格(路線価)」が決められており、


路線価 × 面積

で評価します。
市街地ではほとんどがこの方式です。

② 倍率方式

路線価の設定がない地域では、


固定資産税評価額 × 国が定める倍率

で計算します。

③ 土地の形状によって評価が下がることも

  • 旗竿地

  • 不整形地

  • 奥行が極端に深い土地

  • 崖地

などは利用価値が低いため、評価が10~30%下がるケースがあります。


▼ 建物の評価方法

建物はとてもシンプルで、


固定資産税評価額 = 相続税評価額

となります。
市場価格より低くなることが多いので、不動産を相続する場合は評価額が抑えられるメリットがあります。


■ 3. 相続税を抑えるための制度(節税ポイント)

不動産には相続税を大きく減らせる特例がいくつもあります。

▼ ① 小規模宅地等の特例(最大80%減)

自宅の土地や賃貸不動産を相続する場合に使える非常に強力な制度です。

  • 自宅の土地:330㎡まで評価額が80%減額

  • 賃貸物件の土地:200㎡まで50%減額

たとえば、路線価評価1億円の自宅であっても、
80%減が適用されると評価額は2,000万円まで下がります。
相続税額に大きな差が生まれるため、必ず確認すべき特例です。


▼ ② 配偶者の税額軽減

配偶者が相続する場合、

  • 1億6,000万円までの財産
    または

  • 法定相続分まで

のいずれか多い方が非課税になります。
相続税対策として非常に大きな効果があります。


▼ ③ 不動産を共有にして評価を下げるケース

持分ごとに評価するため、結果的に税額が下がる場合があります。
ただし共有は将来の売却や管理でトラブルの元になりやすいので、専門家のアドバイスが不可欠です。


▼ ④ 生前贈与を活用する

  • 毎年110万円の非課税枠

  • 相続時精算課税制度(2,500万円まで贈与税がかからない)

などを組み合わせれば、生前から計画的に財産を移すことも可能です。


■ 4. 不動産相続でよくあるトラブルと対策

不動産の相続には、いくつか典型的なトラブルがあります。

● ① 相続税が払えない問題

不動産は高額でも、現金が少ないと相続税の納税に困るケースが発生します。
対策としては、

  • 一部を売却して現金化

  • 分筆(分けて使える状態にする)

  • 賃貸にして収益化する

などの方法があります。


● ② 兄弟で共有した結果、後々揉める

共有すると売却・建替え・賃貸などあらゆる意思決定に全員の賛成が必要となります。
トラブルを避けるためには、

  • 遺産分割の段階で誰が取るか明確にする

  • 換価分割(売って現金で分ける)を検討する

などが有効です。


● ③ 借地権・底地の評価が難しい

専門的な評価が必要となり、申告が遅れることが多いです。
こうした複雑な不動産を持っている場合は、早めに専門家へ相談するのがベストです。


■ 5. 相続が発生したら行うべき流れ

相続発生から相続税の申告期限までは「10ヶ月」と非常に短いです。
スケジュール感をつかむために流れをまとめます。

  1. 不動産関連資料の収集
     登記簿、固定資産税評価証明、測量図など

  2. 相続人の確定(戸籍収集)

  3. 不動産の評価

  4. 遺産分割協議(誰が何を相続するか)

  5. 相続税の申告・納税

不動産がある場合、評価に時間がかかるため早めの着手が重要です。


■ 6. 相続した不動産を売却して納税資金を用意する場合

納税資金や維持管理の負担を考え、相続した不動産を売却するケースは多くあります。
売却時には次のような特例が利用できる可能性があります。

▼ 空き家特別控除(3,000万円控除)

一定条件を満たした空き家を売却する場合、譲渡所得から3,000万円控除されます。

▼ 相続発生後3年10ヶ月以内の売却で節税になるケース

相続税を取得費に加算できるため、譲渡税を抑えられます。

売却には登記や測量など準備も必要なため、早めに計画を立てることが大切です。


■ 7. まとめ

不動産の相続税は、

  • 現金とは違い「評価の仕方」が非常に重要

  • 小規模宅地等の特例など節税制度が大きく効く

  • 相続発生後は10ヶ月以内に申告が必要

  • 売却で納税資金を準備する選択肢もある

といった特徴があります。

不動産の評価や相続税は専門性が高いため、
「相続が始まりそう」「土地が複雑で評価が心配」
という場合は、早めにご相談ください。

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